心が疲れた時に聴きたい・賛美歌メドレー | ライナーノーツ

2026-07-03

賛美歌

世人に神の愛を説き(ロンドンデリーの歌・ダニー・ボーイ)(アイルランド民謡 歌詞:安藤秀世)

 

郷愁を誘う美しいメロディーは世界中で愛されていて、賛美歌になじみのない方でも一度は耳にされたことがあるのではないでしょうか。皆さんの中にも、懐かしく感じられる方がいらっしゃるかもしれません。

日本語の歌詞を付けたものもいくつかあって、私はかつて「この世の波風騒ぎ」という訳詞で歌わせていただいていました。今回収録した「世人に神の愛を説き」は、敬愛する安藤秀世牧師による詞で、NCM2のメンバーになってから出会わせていただいた大切な歌詞です。

初めてこの詞で歌った時、それまで自分が抱いていた曲のイメージが、まるで一枚の絵になって心に映し出されるような感覚を覚えました。イエス様がその御手を伸ばして、迷い子で助けを必要としていた不甲斐ない私のもとへ、ご自身から歩み出てくださる御姿。そして傍らで静かに、私がその御手を握り返す時を、辛抱強く待っていてくださる御姿…。

主の御手にすがるまでに30年という長い歳月がかかった私にとって、この賛美は、そんなふうに気の遠くなるほど待ち続けてくださった主の温かな愛と忍耐を、改めて深く感じさせてくれる大切な一曲になりました。教会の外でもリクエストをいただくことの多い、どなたにも親しまれているスタンダードな旋律…、優しい主の招きのメッセージの賛美です。

主われを愛す (作曲:William Batchelder Bradbury 作詞:Anna Bartlett Warner)


 
教会の日曜学校に集う子どもたちが最初に覚える、定番の子ども向けの賛美歌です。原語である英語の歌詞には、確かに子どもたちに向けた “little ones" “children" という言葉が見られます。

私がオハイオ州の教会に通っていた頃、子どもたちの夏休みキャンプのお手伝いをさせていただきながら、かわいらしい幼稚園児たちに混ざって、先生の振り付けを一生懸命まねしながらこの曲を歌わせていただいたのは、心に残る良い思い出です。

それから、私が日本語の教会に集うようになって間もない頃のこと。賛美歌そのものをまだ何も知らなかったのですが、パスター(牧師)が病床洗礼を授けるための施設訪問にご一緒させていただく機会がありました。部屋に集まった数人で「賛美を歌いましょう」とパスターが促してくださって、何も知らない私のために選んでくださったのが、この曲でした。

「童謡の『しゃぼん玉』はこの賛美歌が元になっているんだよ。だからあなたも歌えるでしょう?」

そんなパスターの優しいお心配りと一緒に、初めて病床洗礼に立ち会わせていただいた感謝と喜び、そして神聖な思いは、今も私の心の中に大切にしまわれています。

それ以来、施設や病院など公共の場でこの賛美歌をご紹介させていただく時には、いつもその思い出と一緒に「神様の愛が、今日初めてこの曲を聴かれる方の心にも届きますように」と祈りながら、歌わせていただいています。

しずけき祈りの (作曲:William B. Bradbury 作詞:William W. Walford)


 
「ぜひこの賛美歌を収録してください」と温かいリクエストをいただいたことがきっかけで、この賛美と出会わせていただきました。

はじめは、静かな祈りの中で主と語り合う、優しく瞑想的な賛美歌だなという印象を抱いただけでした。でも曲の制作背景を調べさせていただく中で、この曲が描く"静かな祈り"が、私が想像していたよりもずっと深いものだということに気づかされます。

私にとっての"静けさ"とは、雑音の多いこの世から少し離れること、スマホを手放し、テレビを消して、一日を始める前に主イエス様の御前に心を整える、いわばデボーションという一つの型のような認識にすぎませんでした。お恥ずかしながら、それ以上の深い意味を考えたことがなかったのです。

でも、もっと主イエス様の近くにありたい、深く祈り、主との親しい交わりの中にありたいと願うその切なる姿勢と、その先にある言葉にし尽くせないほどの平安、あふれる喜びを、この作者の言葉を通して少しでも深く味わうことができた今、私もそんなふうに主の御前に静かに立ちたいと祈りながら、この曲を収録しました。

救い主は待っておられる (作詞作曲:Ralph Carmichael)


 
水を求めるように主の救いの御手を求める私に対して、決して押し付けず、否定することもなく、ただ傍らに静かに寄り添いながら、私が応答する時を待っていてくださる。そんなイエス様の御姿が目に浮かぶような、包み込む愛を受け取らせていただいた賛美歌です。

「今も主はあなたが心の戸を開くのを待っておられる」という歌詞のとおり、クリスチャンになった今でも、時折、頑なになってしまう私の心を、御言葉と賛美を通して優しくほぐしてくださって、立ち返る時をいつも辛抱強く待っていてくださる主イエスの深い愛を、この賛美を歌うたびに、改めて思い起こします。

うるわしの白百合 (作曲:J. Lincoln Hall 作詞:Alice Jean Cleater)


 
イースターでよく歌われるこの賛美歌は、私にとって元々あまりなじみのある曲ではありませんでした。思いがけずこの曲を意識するようになったきっかけは、1つのネットニュースでした。

NHKの連続テレビ小説『エール』の中で、薬師丸ひろ子さんが賛美歌「うるわしの白百合」を熱唱されたシーンが話題になっている、という記事で、空襲で焼けた豊橋の実家跡に佇み、無伴奏で歌い上げられたあの3分間の独唱は、薬師丸さんご本人の提案から生まれた場面だったそうで、多くの視聴者の方々の心を打ったと一般に伝えられています。

朝ドラの中で賛美歌が劇中歌として流れたり、登場人物がクリスチャンとして描かれたりする作品を、近年たびたび目にするようになりました。(これを書いております今、放映されておりますNHKの連続テレビ小説『風、薫る』も、主人公のお二人のうちお一人・大家直美さんが、キリスト教の牧師に育てられたという設定で、モデルの一人とされる大関和さんもクリスチャンとして知られた方だそうです。)

国民的番組として広く親しまれている朝ドラの影響は大きいのだと思います。私自身も教会の先輩方と話題をご一緒できればという思いから朝ドラを視聴するようになったのが、元々のきっかけでした。

愛のみ神よ (作曲:Samuel S. Wesley 作詞:John S. B. Monsell)


 
「全き愛」や「妹背を契る」と並んで、教会で執り行われる結婚式の定番として歌われる賛美歌の一つです。クリスチャンでない方にとっても、耳にされる機会の多い曲ではないでしょうか。

以前、教会結婚式で賛美を捧げる御用をしていた時期があって、多くのご夫妻が誕生される尊い瞬間に何度も立ち会わせていただきました。チャペルの壁には歴代の新郎新婦のネームプレートが残されていて、数十年前に誓いを立てられたご夫妻のご子息が、同じ場所で式を挙げられ、親子二代でそのネームプレートを囲んで記念撮影をされる、というような光景に出会わせていただくこともありました。

その時、司式をなさっていた牧師様といつも語り合っていたのは、「お二人が一つとなるということ自体が、神様の奇跡である」ということでした。当人たちの意識を超えたところで主の御業が働いておられるのだという、その光景を神聖な思いで見つめさせていただきながら、主イエス様の御名を崇めました。

神様が引き合わせてくださったご夫妻が、喜びの時も苦しみの時も主を見上げつつ共に歩み、一つとなって生きていかれる。築き上げられていくご家庭、そして次の世代へと継承されていく信仰…。その一つひとつの未来に、確かな主のご計画が備えられていることの素晴らしさを胸に、この賛美を歌わせていただきました。

クロサワ・リン (NCM2)


心が疲れた時に聴きたい・・ 【賛美歌メドレー】(全6曲・歌詞付き) | 歌:クロサワ・リン(NCM2)