心が疲れた時に聴きたい・賛美歌メドレー | ライナーノーツ
私が主の憐れみによって救われるよりも遥か遥か昔から、教会の歴史の中で大切に歌い継がれてきた数々の賛美歌。クリスチャンとなり、その後YouTubeで賛美歌を歌わせていただくようになってからは、視聴者の皆様より本当に沢山の心温まるコメントを頂戴しております。心より感謝申し上げます。
主を賛美する歌詞、そして主を讃えるメロディが、こんなにも多くの方々の心に響き届いている・・、"賛美の中に住まわれる"主のご計画を感じずにはいられません。ただただ恐れ多く、主の御名を心から賛美するばかりです。
「心が疲れた時に聴きたい…賛美歌メドレー」には、神様の愛、慰め、恵み、そして希望・・。これまでの人生のさまざまな場面で、未熟な私を支え、導いて下さった主イエス様への感謝のメッセージが込められています。賛美の詞と美しいメロディをゆっくりと味わいながら、それぞれの曲が持つ背景や、私自身が拙いながらも込めさせていただいた思いを認めます。
世人に神の愛を説き(ロンドンデリーの歌・ダニー・ボーイ)(アイルランド民謡 歌詞:安藤秀世)
郷愁を誘う美しいメロディーは世界中で愛されており、賛美歌に馴染みのない方でも一度は耳にされたことがある曲ではないでしょうか。皆様の中にも懐かしく感じられる方がいらっしゃるかもしれません。
日本語の歌詞を付けたものも複数存在し、私はかつて「この世の波風騒ぎ」という訳詞で歌わせて頂いておりました。今回収録した「世人に神の愛を説き」は、敬愛する安藤秀世牧師による詞で、NCM2のメンバーとなってから出会わせて頂いた大切な歌詞です。
初めてこの詞で歌った時、それまで自分が抱いていた曲のイメージが、まるで一枚の絵となって心に映し出されるような感覚を覚えました。イエス様がその御手を伸ばし、迷い子であり、助けを必要としていた不甲斐ない私のもとへと、ご自身から歩み出て下さる御姿。そして傍らで静かに、私がその御手を握り返す時を、辛抱強く待っていて下さる御姿・・。
主の御手にすがるまでに30年という長い歳月を要した私にとって、この賛美は、そのように気の遠くなるほど待ち続けて下さった主の温かな愛と忍耐を、改めて深く感じさせてくれる大切な一曲となりました。教会の外でもリクエストを頂く事の多い、どなたにも親しまれているスタンダードな旋律・・、優しい主の招きのメッセージの賛美です。
主われを愛す (作曲:William Batchelder Bradbury 作詞:Anna Bartlett Warner)
この賛美は、教会の日曜学校に集う子どもたちが最初に覚える、定番の子ども向けの賛美歌です。原語である英語の歌詞には、確かに子どもたちに向けた “little ones" “children" という言葉が見られます。
私がオハイオ州の教会に通っていた頃、子どもたちの夏休みキャンプのお手伝いをさせて頂きながら、かわいらしい幼稚園児たちに混ざって、先生の振り付けを一生懸命に真似ながらこの曲を歌わせて頂いたのは、心に残る良い思い出です。
また、私が日本語の教会に集うようになって間もない頃、賛美歌そのものをまだ何も存じませんでしたが、パスター(牧師)が病床洗礼を授けるための施設訪問にご一緒させて頂く機会がありました。部屋に集まった数人で「賛美を歌いましょう」とパスターが促して下さり、何も知らない私のために選んで下さったのが、この曲でした。
「童謡の『しゃぼん玉』はこの賛美歌が元になっているんだよ。だからあなたも歌えるでしょう?」
そのようなパスターの優しいお心配りと共に、初めて病床洗礼に立ち会わせて頂いた感謝と喜び、そして神聖な思いは、今も私の心の中に大切にしまわれています。
それ以来、施設や病院など公共の場でこの賛美歌をご紹介させて頂く際には、いつもその思い出と共に「神様の愛が、今日初めてこの曲を聴かれる方の心にも届きますように」と祈りながら、歌わせて頂いております。
しずけき祈りの (作曲:William B. Bradbury 作詞:William W. Walford)
「是非この賛美歌を収録して下さい」と温かいリクエストを頂戴し、それがきっかけでこの賛美と出会わせていただきました。はじめは、静かな祈りの中で主と語り合う、優しく瞑想的な賛美歌だという印象を抱いただけでした。しかし曲の制作背景を調べさせて頂く中で、この曲が描く"静かな祈り"が、私が想像していたよりも遥かに深いものである事に気づかされます。
私にとっての"静けさ"とは、雑音の多いこの世から少し離れる事、スマホを手放し、テレビを消し、一日を始める前に主イエス様の御前に心を整える、いわばデボーションという一つの型のような認識にすぎませんでした。お恥ずかしながら、それ以上の深い意味を考えた事がなかったのです。
しかし、より主イエス様の近くにありたい、深く祈り、主との親しい交わりの中にありたいと願うその切なる姿勢と、その先にある言葉にし尽くせないほどの平安、あふれる喜びを、この作者の言葉を通して少しでも深く味わう事が出来た今、私もそのように主の御前に静かに立ちたいと祈りながら、この曲を収録させていただきました。
救い主は待っておられる (作詞作曲:Ralph Carmichael)
水を求めるように主の救いの御手を求める私に対して、決して押し付けず、否定する事もなく、ただ傍らに静かに寄り添いながら、私が応答する時を待っていて下さる。そのイエス様の御姿が目に浮かぶような、包み込む愛を受け取らせて頂いた賛美歌です。
「今も主はあなたが心の戸を開くのを待っておられる」という歌詞のとおり、クリスチャンとなった今でも、時折、頑なになってしまう私の心を、御言葉と賛美を通して優しくほぐしてくださり、立ち返る時をいつも辛抱強く待っていて下さる主イエスの深い愛を、この賛美を歌う度に、改めて思い起こします。
うるわしの白百合 (作曲:J. Lincoln Hall 作詞:Alice Jean Cleater)
イースターでよく歌われるこの賛美歌は、私にとって元々あまり馴染みのある曲ではありませんでした。思いがけずこの曲を意識するようになったきっかけは、1つのネットニュースでした。
NHKの連続テレビ小説『エール』の中で、薬師丸ひろ子さんが賛美歌「うるわしの白百合」を熱唱されたシーンが話題になっている、という記事で、空襲で焼けた豊橋の実家跡に佇み、無伴奏で歌い上げられたあの3分間の独唱は、薬師丸さんご本人の提案から生まれた場面だったそうで、多くの視聴者の方々の心を打ったと一般に伝えられています。
朝ドラの中で賛美歌が劇中歌として流れたり、登場人物がクリスチャンとして描かれたりする作品を、近年たびたび目にするようになりました。(これを書いております今、放映されておりますNHKの連続テレビ小説『風、薫る』も、主人公のお二人のうちお一人・大家直美さんが、キリスト教の牧師に育てられたという設定で、モデルの一人とされる大関和さんもクリスチャンとして知られた方だそうです。)
国民的番組として広く親しまれている朝ドラの影響は大きいかと存じます。私自身も教会の先輩方と話題をご一緒出来ればという思いから朝ドラを視聴するようになったのが、元々のきっかけでした。
愛のみ神よ (作曲:Samuel S. Wesley 作詞:John S. B. Monsell)
「全き愛」や「妹背を契る」と並び、教会で執り行われる結婚式の定番として歌われる賛美歌の一つです。クリスチャンでない方々にとっても、耳にされる機会の多い曲ではないでしょうか。
以前、教会結婚式で賛美を捧げる御用をしていた時期があり、多くのご夫妻が誕生される尊い瞬間に何度も立ち会わせていただきました。チャペルの壁には歴代の新郎新婦のネームプレートが残されており、数十年前に誓いを立てられたご夫妻のご子息が、同じ場所で式を挙げられ、親子二代でそのネームプレートを囲んで記念撮影をされる、というような光景にも出会わせていただく事もありました。
その時、司式をなさっていた牧師様といつも語り合っておりましたのは、「お二人が一つとなるということ自体が、神様の奇跡である」という事でした。当人たちの意識を超えたところで主の御業が働いておられるのだという、その光景を神聖な思いで見つめさせて頂きながら、主イエス様の御名を崇めました。
神様が引き合わせて下さったご夫妻が、喜びの時も苦しみの時も主を見上げつつ共に歩み、一つとなって生きていかれる。築き上げられていくご家庭、そして次の世代へと継承されていく信仰・・。その一つひとつの未来に、確かな主のご計画が備えられている事の素晴らしさを胸にこの賛美を歌わせていただきました。
クロサワ・リン (NCM2)
心が疲れた時に聴きたい・・ 【賛美歌メドレー】(全6曲・歌詞付き) | 歌:クロサワ・リン(NCM2)
