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洗礼という形の中に秘められた恵み

<受洗予備軍>

私が行っている教会には、数人の受洗予備軍の方たちがいて、なかなか決心されません。残念でしかたがありません。一日遅れれば、一日損するのに・・・。なぜなら、洗礼を受けてからが(信仰生活の)本番だし、受洗しなければわからない“神さまからの恵み”というのがあるからです。

<洗礼を授ける者の資格>

私は、神学校の牧師過程を卒業していますが、肩書をもたない信徒伝道者でした。真実、肩書など持ちたくありませんでした。肩書のない信徒として、教壇に立ち、平信徒として生涯を終えたいと考えていました。

ですから、日本の教会に招かれる時は、「信徒説教者」として紹介されていました。それで十分です。尊敬するウオッチマンニーは、牧師としてではなく、信徒として、素晴らしい書物を残しています。私たちに必要なことは肩書ではなく、“神さまの言葉(聖書)”なのです。

その聖書に、按手(手を頭に置いて祈る)ということが書かれていますが、そういう“形”が洗礼を授ける者の資格だとは書いてありません。

でも、私は、(それが聖書的かどうかは別として)平信徒という立場で、洗礼を授けるのは、控えるべきだと思っていました。今でも、そう思っています。けじめです。

でも、知人のEさんの最後を看取った時、どうして、福音を語り、洗礼を授けなかったのかと後悔しました。それで、そのような時には、前の教会のS牧師の名前で洗礼を授けることができるようにしてほしいとお願いしました。S牧師は、快諾してくださり、両方の名前にしましょうとおっしゃってくださいました。

<按手礼を受けて>

過日、JTJ神学校のN先生とK先生から、“按手礼を受けなさい”というお勧めがあった時、平信徒で生涯を終えるつもりでしたから躊躇しました。でも、私の心にEさんの寂しい最期の姿があり、次回、そういう時には、躊躇しないですむと思ったので、受けさせていただきました。

先生方は、私が残された人生をより有効に用いられるようにと配慮されたのだと思います。そして、私から受洗される人たちにも適切なことに違いありません。形が、内容を形成するわけではないのですが。

<癌が死ぬ病気であった頃の話>

今頃は、どんな癌でも必ず死ぬとは限らなくなりました。2人に一人が癌を患いますが、多くの人が癌治療で生き延びるようになりました。

でも、数十年前は、癌といえば“終わり”でした。それで、かなり前の話ですが、文芸春秋の特集で“癌に生きる”という、癌で亡くなっていった人たちの短いエピソードがあり、その中に、不思議な話が載っていました。

彼は、大学時代の運動部の先輩を病院に訪ねます。先輩は、末期の喉頭癌でもう先がありません。お酒が大好きな(大酒飲みの)彼は、胃婁のチューブにお酒を流し込む特別な装置をつけてもらい、時々、お酒をお腹に流しこんでいるという状態でした。その先輩が最後の願いだと言って、洗礼を受けたいというのでした。

で、彼は、“すぐ、知っている牧師を連れてきます。”というと、先輩は“いや、俺は、お前から洗礼を受けたいんだ”と言うのです。“先輩、私はもうそういうことができないのを知っているでしょう。”というと、“俺の最後の願いだ、お前から洗礼を受けたいんだ。”と先輩はゆずらないのでした。

それで、ついに、彼は、意を決し、表の本屋で“聖書”を買ってくると、お茶碗に水を入れて、先輩に洗礼を授けました。そして、そのお茶碗を炊事場で洗いながら、号泣するという話でした。

何度読んでも、この話の主人公がどんな人だったのかさっぱりわからないんですが、もと牧師だったということは話の筋で判ります。牧師だった彼に、何かがあってそういう肩書を失ってしまった。でも、先輩の最期に、先輩のたっての願いで(お茶碗で)洗礼を授けたのです。

私は、先輩がなぜ彼から洗礼を受けたいとい言ったのかと考えました。この事を通して、彼に“どんなことがあっても、お前は神さまの仕事をしなさい”と言い残したかったのかもしれません。肩書じゃない。一度や二度の失敗でめげちゃダメだってね。

<許されて仕える>

イエスさまは、3度イエスさまを知らないと言ったペテロに、3度 “ペテロよ、あなたは、誰よりもわたしを愛するか?”と尋ねられました。“主よ、あなたは、わたしがあなたを愛していることをご存知です”と応えるペテロに、“私の羊を養いなさい”と言われました。

これは、悔い改めたら“私の羊を飼いなさい”と言うことですね。“主の羊”を養うのに、肩書などいらないのです。

ロバート イー


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