マイ鹿

2018/06/10命の水の泉から

私たちの住んでいる所は小高い丘の頂上で、道路の名前はBuckland という。Buckというのは牡鹿のことだそうだ。つまり、牡鹿の土地と言う意味になる。鹿の方が先住していたのにそこに人が後から侵入して住宅地にしてしまったわけだ。

自動車の前に急に現れるし、平気で庭に来る。斑点のついた仔鹿が母親に連れられてくる。またこのところ毎朝生まれたての仔鹿がまだ、よろよろおぼつかない足取りで我が家のベランダを歩いている。いつも牡の鹿の姿は見えない。牡は単身赴任しているのだと勝手に解釈していた。

ところが、先日、我が家のドライブウエイから車を出した所で、四頭のこの写真にあるすばらしい角をもった牡鹿にであった。車のエンジンをかけても驚かない。巨頭会談が開かれるのだろうか。動物の世界でも女子供は別なのだろうか。

昔、仔鹿物語の映画に涙した。かわいがっていた鹿が作物を荒らすことから、殺さなければならなくなる。それを命じる母親を憎く思ったものだ。ところが、この家に引っ越してきて仔鹿物語の開拓時代のことがわかった。

明日開くだろうと思われるバラはクビから食べられ、植えた途端にブーゲンビリアも丸ごとなくなった。この写真でもわかるように、植えたレモンは葉を食べられてしまうので、網で囲っておいた。少し大きくなったので、もうよいかととったら、開いているところから、葉をすっかり食べられてしまった。

仔鹿物語の時代、自分たちの食料を食べられてしまうという、生きるか死ぬかのことだったのだ。殺さざるをえなかったことがわかる。

幸い、ここの住人たちは花よりも鹿を優先させて、鹿たちを「マイ鹿」と愛でている。この鹿がレモンの葉をこんなに好きだとは、鹿が谷川の水を慕うようにではなくレモンの葉を慕うようにと聖書を書き直してもいいかもしれない。

それにしてもこの鹿のように御言葉を執拗に慕い求める者でありたい。

竹下弘美


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2018/06/10命の水の泉から

Posted by NCM2 CHOIR